2014.08.05

竿灯がゆれる金津七夕

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「七夕のと渡る船の 梶(かぢ)の葉に
 

           幾秋(いくあき)書きつ 露の玉づさ」

新古今和歌集・藤原俊成が詠んだ一首。

この和歌を唱和しつつ、提灯をかざして金津の町を練り歩く、

370余年の伝統を誇る『金津七夕』にやっと出会えた梨姫です。

まずは祭り前に、金津(現尾山地区)の町中を散策してみることに。

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TV番組等で、何日も前から地区の方々が準備をしている様子を知り、

丁寧に作られた沿道の七夕飾り一つ一つをじっくり鑑賞させて頂きました。

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泣きが入ってます。
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歴史を感じる門構え。
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近所の方々同士で本日のお祭り見学を。
ゆったりとしたいい塩梅の流れを感じませんか?
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お供え物が……。
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今マイブームのメダカが!
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聞くと右端・本間博文さんがメダカ養殖の達人とか。
今度お話を聞かせてください!
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あとでもう一度来ますね。
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このステージは荒町地区。今夜の出し物は?
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このステージの辺りで竿灯を発見。
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中学3年の彼らが子供組の責任者。点検怠りなく。
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中のロウソクに火を点すまで、あと少し。
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荒町地区お父さんコンビ。左・星光一さんと森雄治さん。
共に中1のお子さんを持つ。
「6月末からほぼ毎晩集まっては親子で準備をします。今年の飾りのデザインはどうしようか話し合い、ゆるキャラ系でくまもん、それにムックとガチャピンを制作しました」と森さん。
お二方とも、小学生の時から七夕の行事に参加しており、地域の中で協力し合い伝統を守ってきた方々です。 
               ◇
藤尾小学校の鼓笛隊パレードがすんだら点灯し、竿灯行列の番です。
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鼓笛隊がスタート。いよいよ金津七夕が始まりました。
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上部飾りがすべてバックですが、色でどのキャラか
お分かりですね(荒町地区)。
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沿道ではたくさんの声援と拍手です。盛り上がってきました。
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 もう大きくなられたお子さんの子供時代を懐かしみながら笠松ひとみさんは、
「ご覧の七夕飾りは、2日前に竹を切り出し、それに短冊だけを前日に飾りつけておくんです。そして当日朝5時ごろから竹を柱に固定してから、ぼんぼりをつけるんですね。
子供たちも当然手伝います。そして祭りが終わったら、掃除も親子でするのです」と教えて下さいました。
伝統を守りぬくというのは、並大抵のことではないですね。
金津の人々の力強さは子供時代からの七夕との係りからすべてが始まっているのでしょうか。
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荒町地区に戻ってみると、いよいよ提灯に火が灯る瞬間です。慣れた手つきの森さんです。
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1個1個に点灯。
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小さい子たちはすでに待機。
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先頭のお二人は6年生。
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北海道栗山小学校の特別参加あり。
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夕闇が迫り、竿灯の火が段々にオレンジ色に。
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さあ、竿灯行列スタートです。
ところがです。わずか数分で、雷鳴とどろき突然の大雨。バケツをひっくり返したような、とはこのことでしょうか?
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沿道の傘の中、必死に女の子たちは竿灯を守りながら急ぎます。 
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荒町地区の先頭は、ご覧のとおりびしょ濡れ。でも最後まで「七夕のと渡る船の……」を唱和し続けます。
残念ながら、雨のため、予定されていたイベントは中止となりました。
みなさん、雨の中大変お疲れさまでした。また来年がありますよ。楽しみにしてますね。
              ◇
最後になりましたが、藤原俊成、77歳に詠んだ冒頭の一首。
その意は……「七夕の夜、彦星が織姫に逢うために天の川の川門を渡る舟の梶。それを思わせる梶の葉に、今まで幾年秋がやってくるごとに、露を集めて書いては手向けてきたことだろうか、はかない文を」
昔は梶の葉に願い事を書いて、恋の成就や技芸の上達などを2つの星に祈ったそう。

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