2014.10.30

拓本とり体験会を見学=角田市郷土資料館=

快晴に、無風という10/26(日)はまさに拓本とり日和なんだそうです。野外での作業に特に風と雨は紙を飛ばす大敵ですね。

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拓本とりは石碑などに刻まれた文字や文様を和紙に写しとるものです。形の小さいものでも、大きな石碑に挑戦するのもよしだそうで、めったにできないこの体験[グッド(上向き矢印)] 大きな石碑に挑戦する方についていきました。

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人は石にいろんな思いを込めて文字や文様を刻んできたのですね。下段左(上の写真)の句碑には、湯村善助、俳号「丈和」の俳句が刻まれているそうです。「津たなくも名のみを花に残しけり」とあるそうですが、1852年に建立されたものゆえ、一部読めない部分もありなかなか難解でした。

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そこで、かつて市民センターに置いてあった石碑の中から、初心者でもやりやすい石を選びました。
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石は、苔やカビなどをとり、とにかくきれいにします。
角田史談会会長の引地明夫先生から指導して頂きました。
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和紙を石の大きさに切り、
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テープでとめます。
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そうしたら、表面に水を少しずつかけていきます。
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ここからが肝心。綿を使って、中にある空気を抜きます。石の中心から外へ綿を軽く回転させながら抜いていきます。
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仕上げに先生が洋服ブラシのような刷毛で軽くたたいて、紙を表面になじませ、凹の部分をさらに白く浮き上がらせていました。
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道具のうち、拓象(油性湿拓)とタンポ2本を使います。 
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まんべんなく墨をのせていくのが難しそう。
タンポはつけた墨を一本で受けてなじませてから使い、色むらをなくすのだそうです。神経を使う作業ですね。
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平均的に墨がのっています。
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はがして、乾燥。
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出来ました[手(チョキ)]これが完成作品です。
「寛政十年 万民供養休石 八月吉日 笹森半十良」と読めました。
「江戸時代の石に直接触って、拓本とりなんて貴重な体験でした」と体験者は語り、作品を家で飾るそうです。
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元の石碑はこれ。前回ご案内した角田市にしかない「万民供養休石」です。
◇◇◇
体験は一日限りでしたが、先生方が野外で苦労して採取された拓本が展示されています。
それが「里のいしぶみ展」です。11月3日(月)まで開催されています。いにしえの里人の思いに触れ、身近にあるいしぶみ(碑)の声に耳を傾けてみませんか。
【問い合わせ先】 角田市郷土資料館 
         角田市角田字田町17
         [電話]0224-62-2527
【開館時間】 9:00~16:30
【期間中の休館日】月曜日(祝日の場合は翌日)
【入館料・催事参加費】 無料
【駐車場】無料 40台駐車可 大型バス駐車可


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