若き蒔絵師、角田に登場です=うるしの香り工房=
しばし作品をご鑑賞ください。
なぜか、見慣れたほっとする色合いですよね。
パネル作品。
桜の木の下で春の訪れを喜ぶウサギたちでしょうか?私の想像が勝手に膨らむ絵です。
黒もいいですね。これら素晴らしい漆器の作者で
宇宙人が書いた?先日ゴンボッパで開催された漆工芸品ワークショップの先生といえば、
若くてこんなに素敵な方、玉田香織さんです。生まれも育ちも角田の方です!
◇◇◇
玉田さんは高校卒業後、秋田公立美術工芸短期大学工芸美術学科漆コースを専攻。将来好きな絵を描いたり、美術系の仕事に就きたいと漠然と思っていたものが、同校で漆に出会い、さらにしっかりとした目標へと変化。
漆工芸の本場・会津若松の「会津漆器技術後継者訓練校」で2年間の修業を選択しました。そこで、細かい作業とたくさんの技法を学んで、漆塗りの楽しさを覚えたそうです。
卒業作品は乾漆という技法で表現。
「もともと動植物の観察が好き。漆器の図案となる動植物にその経験が活かせるし、ゆったりとした作業ペースが自分には合っている」と話されました。
ここで整理させて頂くと、会津では分業制がとられ、①木地をつくる木地師、②漆を塗る塗師、③金や銀の粉を器面に定着させる蒔絵師などに分かれているという。
玉田さんは「蒔絵師」です。
あらためて蒔絵とは「漆で絵や文様を描き、金属粉や色粉を蒔く加飾技法」だそうです。
女性向けに製作された華やかさの中に優しさを感じる、この作品を例に工程を説明してもらいました
①デザインを考案する。玉田さんが心がけている事。それは「生活で使われるものだから自己主張をし過ぎない」と。デザインには基本何の制約もないそうですが、飽きのこない長く愛されるデザインを目指しているそうです。
②下絵を転写する。スケッチブックに描いたデザインを置目(おきめ・下書き)にし、黄硫(きおう)を水で溶き、写真上の右下のように筆で描く。
刷毛で上からなぞって器に写す。
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