2017.07.04
角田領主の七夕飾りを再現!角田郷土資料館の「七夕展」☆
現在、角田市郷土資料館では、
今年で3回目となる「七夕展」が7月9日まで開催されています。
今日はその展示の様子をご紹介します!
七夕展では、角田に残る古文書を読み解き、
当時の角田館主石川家の七夕飾りを再現しています。
毎年、旧暦の七月七日には城内で七夕のご祝儀が取り行われ、
様々な儀式やお飾りがなされていたといいます。
現在でも七夕といえば笹竹のお飾りですが、
仙台のものとは違い、石川家では独自の風習が行われていたようです。
石川家の笹飾りは青・赤・白・黒の五色の紙で
梶の葉、式紙、うちわ、ひょうたん、短冊を切り、そこに歌や願い事を書き込み、
奥御書院石段の真ん中に杭を打って立てられた笹竹に結わえ付けられました。
お飾りした竹は、八日の暁七つ時に片づけられ、
阿武隈川に流されたとされています。
その他に、七夕展では、
石川家の「楽器のお飾り」、「衣装のお飾り」、「七夕星お祭棚」
という珍しい飾りが一室に展示されています。
「楽器のお飾り」では、毛氈(もうせん・フェルト上の敷物)を敷き、
上のほうへ太鼓、次に広蓋一つに楽器、横笛などを飾り、
次に琴・三味線が飾られていたそうです。
その横には「衣装のお飾り」として
お姫様のご装束を、毛氈を敷いた上に置いた衣桁(いこう)に飾っていました。
「七夕星お祭棚」はひな飾りのように三段の台を緋色の毛氈で覆い、
上の段へは香炉、白焼の水鉢、温麺、
二段目へは御神酒(おみき)、御洗米砂鉢盛(ごせんまいさはちもり)、茄子、
三段目には桃、からどり(サトイモの茎を干したもの)、ささげ、越瓜(しろうり・白瓜)、
塾瓜(ほそじ・マクワウリ)を飾り、高ぼんぼりの御灯明二脚が飾られました。
このひな壇に飾られた品々には、
五穀豊穣とお姫様の健やかな成長への願いが込められています。
別室では、平安時代の七夕の風習が再現されていました。
当時は梶の葉に願いや和歌を書いて水に浮かべ、
その水面に星空を映して七夕を過ごしていたといいます。
その甘美で優雅な風習に、
展示を見に来られるお客様も大変興味を持もつようです。
また、石川家の風習だけでなく、角田の七夕の歴史も垣間見ることができました。
昔は旧暦の七月七日に、朝早くサトイモの葉の露を集めて墨を擦り、
短冊に「七夕」と書き、着物、財布、宝物入れ、くさり輪流し、千羽鶴、小さな吹流し等、
素朴な飾りを笹竹につけて立てていました。
仙台ではカラトリの葉にたまった夜露を集めて墨を作っていたそうで、
この風習は、地域によってそれぞれ異なっていたようです。
また、今年から着物の打掛が羽織れる体験コーナーも開催されています。
さっそく私も羽織らせていただきましたが、
思っていたより重く、お姫様の日々の生活の大変さが目に浮かぶようでした。
こちらの体験は女性はもちろん、外国の方にも大人気だそうです。
皆様もお姫様気分を味わってみてはいかがでしょうか?
角田郷土資料館は
明治・大正時代の地主が住んでいた大きなお屋敷で、
当時の華やかな装飾や特徴的な内装を見ることができます。
今後は昆虫展、戦争関連の展示、牟宇姫ひなまつりなどが予定されており、
様々な時代に触れることができる貴重な場となっています。
今後のイベントにもぜひ注目してくださいね!
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