郷土料理「ずんだおはぎ」を作ろう!
こんにちは!梅子です。
角田市には食生活改善推進員(愛称:ヘルスメイト)という地域の食生活に力を入れ、伝統料理の活用保存や地域住民の健康増進を図ることなどを目的に活動されている方たちがいます。今回そのヘルスメイトさんたちが角田中学校の中学生と角田の伝統料理でもある“ずんだおはぎ”の実習に取り組むと聞き、ヘルスメイトさんの活動を知るためにも角田中学校にお邪魔させていただきました。
生徒たちの実習の目的としては、食生活を見つめ、健康な体を育成するための食の大切さを学習することと、その中で、地域の食材に目を向け、角田市の伝統料理を通して、より深い実習を地域の方とのかかわりの中で学習することです。
お邪魔したのは2年3組、36人のクラスです。6人のグループに分かれそこに1人づつヘルスメイトさんがつき指導をしてくださいます。
準備をしてさっそくずんだのおはぎ作り開始です。まずお湯を沸かし沸騰したお湯でさやごと枝豆を茹でます。ふたつまみの塩を入れて再び煮立って1分ほどたったら一度味見をし、いい具合になったらザルにあけます。あまり茹ですぎると風味が消えてしまうとヘルスメイトの方が教えてくれました。
粗熱をとり、そのあと皮から実をはじき薄皮をとります。
熱い枝豆の薄皮を取るのに苦戦しながらもヘルスメイトさんの手際の良さに助けられながら生徒さんたちは調理をすすめていました。
色鮮やかな枝豆が剥きあがりました。調理室はすでに枝豆の香りでいっぱいです。
お次はすりつぶす作業に入ります。はじいた枝豆をさらし袋に入れ上からすりこぎ棒で粗めにつぶします。最初からすり鉢に入れるとすりこ木ですりつぶす際枝豆が外に出てしまったりとうまくつぶせないのだそうです。
グループごとに調理を見ていたのですが、袋に穴が開いてしまいそうなくらいたたくグループもあれば、女の子が中心になってつぶしているグループとつぶし方もグループによってそれぞれです。
ある程度つぶれたらすり鉢に移し替えてすりこ木ですりつぶします。
ここで味をみながら砂糖を入れ、その後ほんの少し塩を入れます。この塩がポイントで、味のしまりを出すのとずんだの甘みを引き出す役割をはたしています。塩をいれるといい塩梅(あんばい)になります。塩梅とは、何かを作るときには甘さだけではなくしょっぱさも必要で、塩を少しいれると丁度良くなるという意味だそうです。
また、“ぼたもち”と“おはぎ”の違いも教えていただきました。ぼたもちとおはぎは見た目はなんの変りもなく、同じ食べ物だそうです。何が違うかというと、作る時期です。春に咲く牡丹の時期に作るのが「ぼたもち」で、秋に咲く萩の時期に作るのが「おはぎ」なのです。それぞれ花の形を見立てて作られたそうです。
生徒さんの中には、家ではまったく料理をしない子やすりこぎを使ったことのない子、ずんだが苦手な子もいました。そして、初めてずんだのおはぎを作る子ばかりでした。しかし、そこは食のプロでもあり子育てのプロでもあるヘルスメイトさんが、すりこ木の持ち方からすり方、作り方などを生徒さんたちに優しく丁寧に指導されていました。
ずんだができあがったら炊けたもち米を“はんごろし”にして、ずんだで包みます。
・・・はんごろし?なんだか怖い言葉のように聞こえますが、はんごろしとはもち米のつぶし加減のこと。はんごろしは米粒が少し残るくらいにつぶし、みなごろしは米粒がなくなるまでつぶすことです。これもまたヘルスメイトさんが教えてくれました。日本昔話にそんな話があったような・・。
ちょうどいいサイズのずんだのおはぎができあがり試食の時間です。
ずんだが苦手と言っていた生徒さんも笑顔でずんだのおはぎをおいしそうに食べていました!
自分で作るとやはり味も違く感じるのですかね?(^^)
その後、各グループから一人づつ感想を発表していきました。「最初は不安だったけど、うまく作れたのでよかった」「普段お店などで売っているものが二時間もかけないと作れないんだなと思ってビックリしました」など、生徒さんたちにとって今回の実習は大変いい経験になったようです。
ヘルスメイトさんからも「不安だったけどうまくチームワークもとれてて、率先してやってくれているのが感心しました」「おいしいと聞いてやってよかった」と、生徒たちの真面目に実習に取り組む姿についての感想もいただきました。
今回この実習を通して、ヘルスメイトさんが生徒さんたちにお話をしながら伝統料理を教えることで、生徒さんたちは少しでも角田市の郷土料理でもある「ふるさとの味」を理解できたのではないのでしょうか。
ヘルスメイトのみなさん、角田中学校のみなさんありがとうございました。
今後も生徒さんたちの食生活と伝統料理について詳しく追っていきたいと思います!
機会がありましたらみなさんもずんだおはぎを作ってみてはいかがですか?♪
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